㈱菓業食品新聞社

お菓子の業界紙

吉田産業・本社/京都店 新社屋竣工

   

 菓子原材料卸の𠮷田産業㈱(吉田尚史社長)は、3月25日(月)より本社/京都支店の新社屋(京都市南区上鳥羽)を稼動した。
 同社は昭和17年に吉田孝嘉氏が下京区で創業。洋菓子原材料を広く扱い、神戸支店、大阪支店の開設と業務を広げてきた。平成28年には4代目として現社長に交代したところだ。

 新社屋は4階建て、敷地面積1779㎡、床面積1980㎡。4温度帯管理に対応した倉庫や京都・本社オフィスのほか、100人対応の講習会場・ラボや会議室を持ち、人々の集まれる場所を目指す。
 6月より、五十嵐宏シェフ(6月5日)を皮切りに、金子美明シェフ(6月18日)、藤生義治シェフ(7月2日)と東京の著名パティシエの講習会が予定されている。また、7月2・3日には、クリスマス展示会を開催する。

 全体に明るい構成で、1階の京都支店のオフィスには、カフェコーナーもある。倉庫は、チョコ、バターなど様々な原材料がそれぞれ適温で管理され、トラックがそのまま荷付けできる。2階は、講習会場とラボ、3階には外部からも利用できる2つの会議室と応接間。4階本社に社長室、経営支援室、応接室、社員食堂がある。

講習室にて

 4月16日(火)には、京都、大阪、兵庫、奈良、滋賀、和歌山、三重の各府県の洋菓子協会の役員ら約50人を招待し、新社屋お披露目会が行われた。
 吉田社長は
「創業者・吉田孝嘉は、業界発展、未来のパティシエの育成のため、旧社屋に講習会場を西日本の菓子原料卸として初めてつくった。以後、とくに京都の洋菓子協会の皆様に利用していただいたが、20年ほど前に老朽化のため閉鎖した。今回、当社の原点である洋菓子協会の皆様に、この講習会場を持つ新社屋をお披露目できることを喜びたい。20年後、30年後を思い、働きやすい環境を社員みなと作っていこうと考え、新社屋プロジェクトチームを立ち上げ、内装、家具類すべて社員が決めた。素晴らしい新社屋が出来たと思う」と思いを語った。

 次いで、新社屋の理念について、
「『お菓子を通じて夢のある食文化の向上に貢献する』が当社の経営理念である。ユーザー、協力企業、すべての皆様に貢献できる、人の集まる場所をつくろうと思った。講習会場、ラボ、会議室を持ち、エントランスも広めにとった。また、部屋ごとにコンセプトを作り、一つひとつの部屋に思いを入れ名前をつけた。この講習会場の名前はイマジネーション、想像力。隣のラボはルセット(配合表)という。この2つのスペースを美味しいお菓子を誕生させる空間として、ぜひ、一緒に活用していただきたい」と語った。