㈱菓業食品新聞社

お菓子の業界紙

宗禅 菓子メーカー救援の福袋

   

山本社長

あられ製造販売の京西陣菓匠宗禅(山本宗禅社長)は、関西の菓子メーカー救援のための福袋セット第3弾を5月23日(土)同社WEBサイトで販売した。

 新型コロナによるイベントの中止等により、菓子メーカーには多くの過剰在庫が生じた。そこで、フードロス防止やメーカー救済のため、同社をはじめ関西菓子メーカーの土産菓子など約6000円分を詰め合わせた福袋を企画した。2592円(税込)で販売。
 第1弾を4月20日(月)、第2弾を4月30日(木)に行い、それぞれ1000セットを2時間、2000セットを2日で売り切った。

 山本社長は
「造幣局の通り抜け、プロ野球、葵祭など様々なイベントが中止になった。USJ、ひらパー、太秦映画村などが休業し、さらに京都駅や観光地の土産店が閉まった。準備した商品の売場がなくなったり返品等で、土産菓子メーカーでは過剰在庫で溢れかえった。当社のあられは賞味期限が比較的長いが、他社では賞味期限が短いものもある。捨てられては、フードロスになる。売上激減で倒産の危機でもあり、せめて製造原価分でも埋め合わせられれば良いと思い、メーカーに呼びかけて始めた」と経緯を語る。

 反応はよく、購入者からは「こんなにたくさん入っているとは思わなかった」「お菓子を食べて旅行気分を味わえた」と喜びの声が届いた。

 福袋には賞味期限の近いものから詰めており、大阪の「あみだ池大黒」や神戸の「亀井堂本家」等、取り扱いは300商品にもなっている。
 第3弾では大阪のメーカーのものが多いが、京都の八ッ橋メーカーの商品なども入り、1000セットを用意した。賞味期限が6月末のものが多い。消費者には残りの賞味期限が10日以上あるとアナウンスしている。

「封入作業が大変で、赤字になっているが、同業者、消費者双方に喜んでいただいているので、今後は関西に限らず、全国の菓子メーカーから受け入れたい。引き受けられるかわからないが、数量や賞味期限等を書いて、リストを送ってほしい」とのこと。
https://souzen.co.jp/fs/souzen/c/fdl_project
*なお、第3弾は、開始7分で1000セット。第4弾(事前登録会員のみ)は、開始11分で2000セットを売り切った。5月29日には第5弾1000セットを完売した。