あずきフェスタ、親鸞にちなみ初開催
下京区の東本願寺別邸「渉成園」で、4月1日(日)~3日(火)、「あずきフェスタ」が行われた。
これは、宗祖・親鸞が小豆を好きだったと伝えられることから、春の法要関連行事として初めて企画されたもの。京都の和菓子店など9軒が魅力的な小豆商品を販売したほか、小豆についてのパネル展示、ぜんざいのふるまいが行われた。ぜんざいは、豆・豆料理探険家、五木のどか氏の手によるもので、庭園入園者に対し毎日2回、100食ずつふるまわれ、連日列ができる人気となった。
五木氏は、豆好きを増やしたいとの思いで、豆料理研究から生産者や販売者との交流まで行い、執筆やネット、講演などを通して普及活動をしている。このイベントの開催に際し、姫路市にある「あずきミュージアム」を紹介したり、出店者の推薦するなど大きく協力した。話を伺うと「様々なおいしい豆があり、和菓子でも洋菓子でも工夫することで、もっと活用できるのではないか」と業界に対するヒントもいただいた。また、「小豆を意識して来場して下さる方がこんなに多くいることが、とても嬉しい」と話した。
販売ブースでは、都製餡㈱が運営する都松庵が、餡を使った新感覚の商品を販売した。
「AN DE COOKIE」は生餡をこして乾燥させたものをベースに米粉やバターを加えて焼くという手間のかかるもの。小麦粉を使用しないグルテンフリー商品であり、プレーン、抹茶、フランボワーズなど6種のテイストで展開している。このほど、製餡工場の中に工房をつくったとのこと。
また、「ぜんざいショコラ」はベルギーのチョコにぜんざいを加えた、まさにあんこ屋のチョコ。
伊勢源六たちばなやは、季節の生菓子の他、半生菓子の「桜松露」を3日間限定販売。かわいらしい桜型の羊かんにすりみつがかかっている。
西谷堂は「ショコラフロマージュ」「パンプキンシード」「ラムレーズン」など斬新な金つばを展開した。
和菓子いけだは、与楽で修業し4年ほど前、北区で開店した、あんこにこだわった和菓子店。人気の「いちご大福」や「黒どら焼き」、季節の生菓子を販売。
Coffee山川は、コーヒーのほか小豆をローストして煮出した小豆茶を出した。また、菓子として、羊かんをカステラ地ではさんだ「シベリア」を提案した。「かつて東京の女学生が、カフェオレと一緒に楽しんだもの。和菓子いけださんに、京都風にアレンジし、しっとりしたシベリアを作っていただいているが、やはりカフェオレとよく合う」と語る。
東本願寺「願生舎」ブースでも、亀屋良長の「あづき餅」「焼きあづき」や末富の最中など販売された。その他、アルペンローゼがアンパン、京都吉兆が鯛赤飯など、小豆を使った商品を販売した。