㈱菓業食品新聞社

お菓子の業界紙

大阪 伊丹空港リニューアル 関西の土産菓子、新展開

   

関西旅日記

 関西エアポート㈱が運営する大阪国際空港(兵庫県伊丹市)は、昭和44年の開業以来初めてとなる大規模改修中で、4月18日(水)に中央及び屋上エリアを先行オープンした。2020年にグランドオープンを予定している。
 中央エリアには、この度新たに黒門市場のまぐろ専門店など関西色のある飲食店や、空港として世界初のワイン醸造所併設のワインバルなど、34の飲食、物販店舗が入居した。新規出店が30店、リニューアルが4店。
 屋上展望デッキを従来の1・5倍に拡張し、子ども向け遊戯施設や大阪ならではの「よしもとエンタメショップ」など近隣住民らの利用で空港の活性化を図る。同空港は、以前はビジネス客の利用が多かったが、近年は同空港経由で地方に足を延ばす訪日外国人客なども増加している。平成28年度の旅客数は前年比3%増の1510万人、29年度も前年を上回る見込み。

 中央エリア2階は、レストランや菓子、雑貨の物販など24店舗で構成。そのうちの物販エリアでは、関西の名品を一堂に、和洋菓子からお弁当まで幅広くラインナップした「関西旅日記」を中央に置いた。周囲には菓子や雑貨の専門店、ドラッグストアなどが出店。
 菓子関係の主な出店は次のとおり。

pon pon×Chris.P
 創業213年の㈱あみだ池大黒の主力ブランド「pon pon Ja pon」、「マシュー&クリスピー」を取り扱うおこしのコンセプトショップ。
 国内空港では同ブランド初の出店で、関西ではルクアイーレ店に続く2店舗目。昔ながらの粟おこしから、時代に合わせて進化させた新ブランドまでを揃えた。四角く硬いのが昔の特長だったが、水アメやドライフルーツを混ぜることで柔らかな新食感のおこしを開発、「マシュー&クリスピー」としてカラーバリエーションも豊富に展開し、フォトジェニックな商品も揃えて若い女性を中心に好評を博している。

マシュー&クリスピー

マシュー&クリスピー

黒船
 関西の空港では初出店。空港を訪れる地方の人にも広く知ってもらうべく、直営店と同様のラインナップに加え、限定商品を取り揃えた。
 国産の小麦や鶏卵を使った「黒船カステラ」、空港限定と銘打った新商品「古今東西 黒糖どらやき」(5個入り、税込1080円)をはじめ、個包装バウムクーヘン「クアルトバウム」、さくさくワッフル生地に濃厚なミルククリームをサンドした焼き菓子「リッチミルク」、焼きチョコラスク「ノボタイル」、新食感の焼きチョコレート「ヴィアロッシュ」ほか、人気商品が勢揃い。

黒船「古今東西 黒糖どらやき」

キットカットショコラトリー
 ネスレ日本が展開するキットカットのスペシャルブランド。パティシエ高木康政氏監修のケーキを揃えた関西初のカフェ併設店。今年1月に新発売した「ルビーチョコレート」(税別1本400円)をはじめ人気のチョコレートが勢揃い、「恵比寿様」、「おおきに」などをデザインに取り入れた大阪らしい同空港限定パッケージ商品も用意した。オープン初日から5月6日までの限定で、3000円以上の購入で先着30人に「お寿司キットカット」をプレゼントするサービスを実施。

キットカットショコラトリー

 この他、江崎グリコ㈱が展開するプレミアムなスティックスイーツのコンセプトショップ「バトンドール」も入店、行列の絶えない店の人気スイーツが空港で求められるようになった。

 また、「関西旅日記」の北側入り口付近に、叶 匠壽庵が看板商品の「あも」や、同空港限定の新商品「うわのそら」を発売。同社の同空港での販売は初めて。
 「うわのそら」は、地元大阪のハマヤ㈱とコラボした「珈琲味」と、プレーンの2種で展開。もちもちふわふわの生地で丹念に炊きあげた北海道産小豆のつぶ餡をたっぷりと包んだ。「うわのそら」になるほど美味しいどら焼きを、関西の旅を思い浮かべながら味わってもらうことをコンセプトとした。

叶 匠壽庵「うわのそら」