㈱菓業食品新聞社

お菓子の業界紙

ジャン=ポール・エヴァン 京都店

      2017/01/27

 ジャン=ポール・エヴァン ジャポン(楠善光社長)は、2016年10月25日(火)、京都市中京区三条富小路に京都店をオープンした。

 エヴァン氏は、フランス国家最優秀職人章などの栄誉に輝く世界トップクラスのショコラティエ。素材にこだわった独創的なショコラ、とくにボンボンショコラには定評がある。日本では東京を中心に12店舗を主に百貨店で展開してきた。京都店は、初めての路面店で、国内旗艦店となる。店舗面積は約35坪。

 新店のコンセプトは、「ア ラ パリジェンヌ」(パリスタイル)とし、屋内と屋外にオープンな44席のカフェスペースを併設。店内奥が、金を基調としたゴージャスな内装のショップ「カーヴ ア ショコラ」となっている。

エヴァン氏

 開店に際し、エヴァン氏は「思った通りの店となり、喜ばしい。京都の街にパリの生活が入ったらよいと考えた」と語った。
 この店独自のお菓子を用意したとのことで、「素材にこだわった。一保堂の抹茶、本田味噌の白味噌、それらとショコラが一緒となって働く。私の世界を味わってほしい」と話した。

 同店限定の焼きケーキ「ケーク オ ショコラ ユズ グラン」(1本2992円)は、ショコラに、ゆず、トンカ豆などの香りが加わる。「ムース オ ショコラ ミソ」(1個699円)は、ビターチョコレートの器に白味噌風味のショコラムースが入っている。ほかの限定商品に、マカロン「ミソ」、「マドレーヌ マッチャ」など。

ムース オ ショコラ ミソ

 楠社長は「京都市内を3年くらい探して、やっとよい場所に開店することができた」と話す。近隣には国内1号店を開いたマリベルに続いて、2015年はベルアメールも出店。また、Dari K などの京都ブランドも力をつけ、2014年にはマールブランシュも専門店を出すなど、京都のチョコレートに注目が集まる。

 末富の山口祥二氏と親交のあるエヴァン氏だが、「お菓子そのものについて、アドバイスをもらうわけではないが、京都人の好みなどを教えてもらっている。また、京菓子から一つ一つの素材について、発見を得ている」とのこと。