明治、チョコの機能性を報告、便通に改善効果
2016/04/23
㈱明治は1月13日(水)大阪市梅田のコンベイションルームAPで「明治のチョコレートに関する取り組み説明及びチョコレートの健康効果研究成果発表会」を開催した。
同社はこれまでに、2014年より愛知学院大学と蒲郡市との産学協同による実証実験を行い、高カカオチョコレートの継続摂取による血圧低下、善玉コレステロール値の上昇、認知症の発症遅延が期待される「BDNF増加」などの効果を確認してきた。
今回新たに、同社と帝京大学は共同で実証研究を実施し、高カカオチョコレートの継続摂取により便通が優位に改善することを確認した。
帝京大学理工学部バイオサイエンス学科の古賀仁一郎准教授は、カカオから難消化性たんぱく質のカカオプロテインの抽出に世界で初めて成功し、マウスにそれを接種したところ、便のかさ増し効果が確認できた。また20~50歳までの便秘気味の女性を対象に、カカオ分72%の高カカオチョコレート(16名)を摂取する群と、ホワイトチョコレートを摂取する群(15名)に分け、検証したところ、前者で便のかさ増し、腸内フローラ(腸内細菌叢)の改善といった便通改善効果を確認。ホワイトチョコレートには含有されていないカカオプロテインが便秘を軽減することが明らかになった。
同日は、愛知学院大学心身科学部健康栄養学科の大沢俊彦教授による蒲郡市における実証研究の報告や、京都府立大学大学院生命環境科学研究科の牛田一成教授による、カカオを好んで食べるチンパンジーの生態からみる健康効果実証の可能性についての解説があった。
同社菓子営業部長の武田秀氏は「カカオプロテインやチョコの機能性が普及されるよう、取り組んでいきたい」と挨拶。今後、さらに情報、分析データを集め、信憑性の高い機能については機能性表示食品として商品化を進めていく。