京都伊勢丹で、半生菓子の新しい風
ジェイアール京都伊勢丹地下1階の増床エリアが、12月5日(水)にオープンした。そこで誕生した新ブランドのうち、伝統的な干菓子・半生菓子の新しい姿を提示する京都ブランドを取り上げる。
といろ by Tawaraya Yoshitomi
俵屋吉富が立ち上げたといろ by Tawaraya Yoshitomi は「十人十色の想いを届けるための和菓子」をコンセプトに、松露、ラムネ(和三盆使用)などを展開。色味やフルーツの使用などで新鮮な風を吹き込んだ。
松露「露の色」は、りんごやレモンなどフルーツや、白味噌や山椒などの和の素材を使用した餡に砂糖がけし、パステルカラーで表現。
和三盆のラムネ「都色―京だるま」は、いちごの甘酸っぱさがつまっている。クリスマスの「月の色―Noel」など季節商材も用意。
プロデュースした石原義規課長は「メインターゲットを20~30代女性とし、パッケージは宝石箱をイメージ。メッセージカードもつけた。気持ちを伝える様々な贈り物のシーンで使っていただきたい」と話す。
伊藤軒/SOU・SOU
伊藤軒/SOU・SOUは、世界的に活躍するテキスタイルデザインのSOU・SOUが、パッケージだけではなく、懐かしい和菓子そのものを大胆にデザイン。
「SO・SU・U・羊羹カステイラ」は、ベビーカステラを数字の形にアレンジした。伊藤軒の中井としお社長は「はさみ焼きなのだが、数字の形に穴を開けるのに苦労した」と話す。
そのほか、松風、琥珀、羊羹など楽しいデザインで提案している。
ネクスト ワンハンドレッド イヤーズ
ネクスト ワンハンドレッド イヤーズは、UCHU wagashi が新たに立ち上げたブランド。
同社は、デザイン性と遊び心のある和三盆で注目されてきたが、その感性を今回、他の和菓子に展開させた。
木本勝也代表は「店の名前でも示したとおり、もともとある伝統のすばらしい和菓子、それをこれからを担う人にうまく紹介していきたいという気持ちだ。菓子の創造にあたっては、少しずつ変化させた試作を繰り返すことで、理想のレシピを突き詰めていった」と話す。
「宝石の菓子」は、果汁使用の小さな寒梅粉の美しい菓子。マスカット、レモン、ココナッツ、うめの4種類。
「フルーツの羊羹」は白あんに卵白を加え、軽く仕上げた果汁いっぱいの羊羹。