㈱菓業食品新聞社

お菓子の業界紙

梅まつり 叶 匠寿庵、寿長生の郷

      2016/04/23

寿長生の郷

 ㈱叶 匠寿庵(芝田冬樹社長)は、3月5日(土)から21日(月)まで、大津市大石の寿長生(すない)の郷にて「梅まつり」を開催した。
 寿長生の郷では、6万3000坪の里山に梅や柚子を植え、農工ひとつの理想のもと菓子作りが行われている。また、レストラン、茶室、ギャラリー、陶芸工房などが運営されている。
 期間中は約千本もの梅が咲き、展示や野外コンサートなど数々のイベントが行われ、お菓子の工房「寿長生の郷」の文化と里山の春を楽しめるお祭りとなった。今年の梅は、例年より一週間ほど早く、見頃となった12日、13日には、合わせて約3000人が訪れた。
 同郷の梅は、菓子に向く城州白梅が中心で、期間中、その梅を使ったお菓子が販売された。たっぷり梅肉が入った「梅パウンドケーキ」、白小豆餡・蜜漬け梅肉・葛・羽二重と4層に包まれた「梅大福」、今回初登場の「梅酒のお干菓子」と「城州白梅ソフトクリーム」。

寿長生の郷の売店

寿長生の郷の売店

 陶芸、農体験など様々な教室が行われたが、菓子作り体験も充実。
 「里山こども菓子教室」は、講師がこなし生地で、桜、梅、葉などのお手本を示したあと、「自由に、自分だけの花を作ってほしい」と話した。
 また、13日限定で、翌日のホワイトデーに向け「男の菓子教室」が行われた。講師の大村国広氏が、ピンクのきんとんと、こなし生地で作った洋便箋の2品を実演。きんとんには、ハートを2つ、便箋には、ハートと四ツ葉のクローバーを乗せた。「大切な人へ心をこめて作ると気持ちも伝わる」と語りかけた。

「男の菓子教室」

「男の菓子教室」

 有平糖づくり体験では、春をテーマに、つくしなどを作った。

有平糖つくり(受講者の作品)

有平糖つくり(受講者の作品)

 期間中、週4日行われた菓子バイキングも大人気。桜餅など小ぶりに作ってあり、いろいろなものが味わえる。

菓子バイキング

菓子バイキング

 同社広報担当の池田典子氏は「『梅まつり』は今年で3年目で、年々お客さんも増えており、全社一丸で取り組んでいる。普段、製造をしている社員も参加し、屋台などで直接お客様と触れあっている。里山の自然や文化の中で、作られるお菓子であることを感じていただき、一方我々も企画作りや、新しい発想をもらっている」と話す。