㈱菓業食品新聞社

お菓子の業界紙

ちぼりホールディングス 山梨ギフトセンター

   

山梨中央ギフトセンター
拠点を集約、合理化図る

 贈答用アソートクッキー国内トップシェアの㈱ちぼりホールディングス(樋口太泉社長、本社=神奈川県湯河原町)は、山梨県中央市にギフトセンターを開設した。

 3月12日(金)午後1時30分より開所式を開催し、新型コロナ感染症対策万全の下、関係者及びメディアなど約35人が参列した。
 主催者を代表し樋口社長が挨拶に立ち、
「当地がセンターの候補となってから、わずか半年で開設することができた。『美味しいお菓子でみんなを幸せに』という当社の社是のとおり、幸せをギフトにし、この中央市からお届けしたい。市内の学校で課外授業や菓子教室など、こどもたちがワクワクする取り組みも行い、ちぼりさんがきてよかったと言ってもらえるようになりたい。また、当地の限定菓子も販売していきたい」と述べた。

 続いて、来賓から田中久雄市長が
 「このたびの開設により、お菓子の品質向上、生産の合理化を図られ、社内皆様の並々ならぬ努力を称えたい。そして、新型コロナの厳しい状況下で、地域経済の再活性となることに、感謝している」と挨拶した。

 管理本部営業企画部の高井宗也部長による施設紹介のあと、テープカットを執り行った。終了後、参加者らは衛生白衣を着用し、センター内を見学した。

延床面積3000坪
物流コスト削減へ

 拠点名である「山梨中央ギフトセンター」は、グループの社是「おいしいお菓子でみんあのしあわせを創ります。」の下、山梨県中央市に因み「しあわせのギフトを当地から世界へ」との想いで命名された。
 延べ床面積は9900㎡、3000坪の広さで、工場から送られてくる菓子のパッケージング及び供給、また、菓子のプロモーション及び販売も行う。

 同センターの設立の経緯は、物流費削減という点にある。もともとは、山梨エリアと神奈川エリアに分かれて協力工場を含めて7拠点だったが、同社工場である韮崎、甲府、湯河原の3カ所と、外部協力としてフジパッケージ㈱とセンターあわせて5拠点となった。
 各々で作られたお菓子が同センターに集約され、包装の後、出荷される。センターには、100坪のショールームのほか、リラクゼーションルーム、ダイニング、休憩室などを設け、従業員がゆったり心地よく過ごせる設備を完備した。

 2027年にリニアモーターの駅が近くにできるという好立地でもあり、遠方からの商談にも備えている。
 ショールーム通路では、創業者の樋口泉氏のエピソードや同社の沿革をパネルで紹介、前身の和泉製菓時代のダンボールケースや写真が展示されている。

 同センターは、海老名工場から1月21日に、甲府南から2月21日と、順次移転稼働してきた。ラインは現時点で8本が稼働しており、作業中の様子を見学した。最新機器の導入で効率化されており、最長で30メートルのものもある。

 同社は1946年1月創業、従業員数(2020年度)は、ちぼりホールディングスで93人、グループ(16社)全体で837人。世界23カ国へ輸出しており、米国、台湾に貿易会社を展開している。
 赤い帽子、ちぼりチボンをはじめ、その他10ブランドがある。