㈱菓業食品新聞社

お菓子の業界紙

京の老舗焼菓子店が嵐山で「たい焼き」

   

 ㈱石田老舗(石田宏次社長)は、9月19日(土)、右京区の嵐山にたい焼き店「まめものとたい焼き」をオープンした。

 嵐電嵐山駅正面にある商業施設「昇龍苑」の1階という好立地で、出来たての高級たい焼きを提供する。
 出店の話はコロナ禍真っ只中にあり、決断には悩んだ。嵐山にはテイクアウトの店は多いが、たい焼きはない。今までにない最高級のたい焼きで観光を応援したいと同社では考えた。

 また、観光客減等で、苦しんでいる地元京都企業応援の気持ちも込め、京都素材にこだわった。裏方で良い仕事をしている会社を明示し、京都の分業文化を伝えたい。餡は老舗の製餡所「イマムラ」のもので、相談を重ね、このたい焼き生地にあう特製の餡を作った。また、森嘉の豆乳を使用したドリンクも提供する。

 同社は焼菓子の老舗だけに生地にもこだわる。フィナンシェなどに使っている薄力粉「特宝笠」を使用し、メレンゲを合わせ、とろけるようなふわふわ食感を実現している。

たい焼き(あんバター)

 たい焼きは3種類。「つぶんあん」の他、「ロイヤルカスタード」では同社が展開するシュークリーム専門店「クレーム デ ラ クレーム」のカスタードから生地に合うものを使用。そして「あんバター」は、焼きたてのたい焼きの背中に、氷水で冷やした大きな日高バターを塊のまま挿入する。

 石田社長は「餡とバターは合う。そのおいしさは塊が溶ける前が最高」という。まさに1分間だけ味わえるおいしさとなっている。

▽たい焼き(つぶあん・ロイヤルカスタード)250円、(あんバター)300円(税込)