㈱菓業食品新聞社

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足踏み消毒スプレースタンド「fumocca」、京都市に寄贈

   

 ㈱ケイジパック(京都市南区、八木修二社長)は様々なアイデアを駆使し、新型コロナ対策商品を次々と開発している。
 中でも注目は、デザイン会社㈱ミッツ(京都市西京区、磯野聡社長)と開発した、足踏みスプレースタンド「fumocca」。

 fumoccaは市販されているプッシュ式の消毒液をセットすると、足踏み式でスプレーできる。プッシュボタンを手で触ることなく消毒できるので、衛生上利点が多い。

 両社は7月28日(火)に、23台を京都市に寄贈した。本庁のほか、各区役所の入口等に設置される。
 受領式では門川京都市長は「これは京都放送の玄関にもあって、使わせていただいており、優れていると感じていた。京都で知恵を出して、創造・発信していただきありがたい。新型コロナはもちろん、食中毒などたくさんの感染症が発生しており、今後も必要とされる」と話した。

fumocca

fumocca

 消毒液は、スーパーや劇場、店舗などに設置してあるが、「不特定多数が消毒前の手でボタンを触ることを考えると使用を躊躇する」との声が多い。そこに注目した㈱ミッツ社がダンボールで足踏み式のスタンド台を作れないかと、「紙でなんでも作る会社」㈱ケイジパックに相談した。アルコールが常にかかることから、素材をプラスチックダンボールにかえ、作っては壊しの試行錯誤の上、スムーズな噴射がされるよう微調整を重ねて、完成させた。

 fumoccaは安くて、軽くて、壊れないと利点が多い。組み立ても、移動も簡単であり、店舗や工場など様々な場所で設置できる。一日に2万人が利用するショッピングモールに設置しても、今のところ1ヶ月半損傷はないという。
 色は白と黒があり、カフェなどでは黒も人気とのこと。清潔感のあるわかりやすいデザインのため、消費者や利用者に対し、安全管理に心を配っていることを伝えられる。
 ボトルの高さは17cm~26cmに対応している。6800円でアマゾン等でも販売し、開始以来10日あまりで1000台を販売した。

 そのほか、㈱ケイジパックでは飛沫防止シートもラインナップしている。フィルムに「レジ」等のサインやロゴなどプリントすることも可能で、ちょっとした演出もできる。ほか、ディスクのパーティションなど多種類展開している。
 面白いのが、ZOOM等ビデオ会議用の背景パネル。商談等でのZOOMの使用も増えているが、会社ロゴを入れたものなど自由にデザインでき、アピールできる。 
 非常に社会貢献度が高いものとして、京都市の足立病院からの依頼で、PCR検査用ブースも開発した。医師を二次感染から守る工夫もされ、同院からも非常に高い評価を得たとのこと。
 同社では、他ソーシャルディスタンス用の床面シール、フェイスシードル、透明衛生マスク、消毒液など、ウィズコロナ時代に向けた多数の衛生商材を取り揃えている。