「糖芸菓子で楽しむ琳派」
2016/04/23
京都市上京区の京菓子資料館では、10月10日(土)~平成28年3月22日(火)「糖芸菓子で楽しむ琳派―京菓子のあゆみとともに」が開かれている。
琳派著名作品を元に、俵屋吉富の職人が菓子の材料を用いて作った糖芸菓子約10品が楽しめる。
俵屋宗達「風神雷神図屏風」は、風神を円柱、雷神を三角柱の押し型で象徴的に表現し、生砂糖で作った風袋で動きを表した。
尾形光琳「紅白梅図屏風」では、紅白の梅の間を流れる水紋を、グラデーションで細やかに表現。酒井抱一「夏秋草図屏風」では、風に揺れる草花を可憐に表現していた。尾形乾山「色絵紅葉図透彫反鉢」は、器に描かれた絵柄を、竜田川の紅葉のイメージに展開していった。また、酒井抱一「桜に小禽図」では、見事な桜の枝に止まった美しいオオルリが今にも鳴き出しそうだ。平面作品が立体化された面白さもある。
ほか、鈴木其一や神坂雪佳の作品、また金平糖など干菓子を使った新作や、琳派意匠の上生菓子の作り方の説明などもある。職人らの技術の高さを堪能でき、アイデアもいっぱいで、楽しめる展示となっている。