㈱菓業食品新聞社

お菓子の業界紙

京都国立近代美術館 琳派イメージの洋菓子

      2016/04/25

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 今年は「琳派400年」ということで、京都市内で様々な展覧会やイベントが開催されている。
 京都国立近代美術館では、「琳派イメージ展」(10月9日~11月23日)に合わせ、垣本晃宏シェフプロデュース「RINPA IMAGE SWEETS」が販売されるなど、琳派と洋菓子のコラボが行われている。
 垣本シェフは、クープ デュ モンド ドゥ ラ パティスリー氷彫刻部門で個人優勝など、氷菓やチョコの世界コンテストで実績を残す宇治市出身のパティシエ。監修したお菓子は、5種のフィナンシェがセットになっている。また、期間中館内の「cafe de 505」では垣本シェフと菓子工房KAMANARIYA福原和哉シェフによるデセールが提供されている。
 今回の企画は、cafe de 505の竹村春菜店長と㈱ルーラルの西村洋平氏が中心となり、美術館、カフェ、ショップの協力により実現した。
 竹村店長は「パッケージデザインを美術館と相談して作るなど、このようなコラボは初めて。スイーツから美術に目を向けてもらい、美術館に新しいルートからも来て欲しい」と話す。

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 10月10日(土)には、美術館1階エントランスで、垣本シェフによる氷彫刻の実演が行われた。
 小倉実子主任研究員が展覧会を「明治以降の琳派のイメージの広がりを、絵画、工芸、ファッションまで展示した」と説明。今回のスイーツもその一環となるとのこと。
 垣本氏は、約70人が見守る中、250キロの氷をドリル、ノミなどを駆使し鹿の意匠を彫りあげた。展覧会の作品を観て、印象に残った「鹿」と「波」のイメージから想を得たという。
 西村氏がスイーツについて「琳派の作品を見てまわり、構想したもの。5種類あるが、桜とココナッツなど、必ず和の素材も使い、組み合わせることを特徴とする垣本シェフらしく、2種類の素材を重ね、深い味わいを出している」と説明。また、カフェの限定デセールは、スフレやグラッセ、メレンゲ、チョコなどが組み合わされたもので、栗にレモンがポイントとなっている。

* RINPA IMAGE SWEETS 5個入り(黒糖+きな粉、桜+ココナッツ、抹茶+キャラメル、白ゴマ+ホワイトチョコ、黒ゴマ+チョコ)、1166円。同館内ショップや菓子工房KAMANARIYAをはじめ、百貨店でも販売される。10月21日~27日阪急うめだ本店、11月3日~10日JR京都伊勢丹、11月3日~12月1日ルクアイーレの予定。