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天狗製菓 工場・本社を伏見区に移転

   

 天狗製菓㈱(石渡万里子社長)は、本社・工場を右京区から伏見区横大路に移転した。
 敷地面積912㎡、工場は2層式で9月23日より稼働。生産能力を従来のほぼ2倍まで高め、効率的なライン、最新の衛生設備を導入した。
 石渡社長は経緯について「住宅地での操業に限界を感じ、移転を考え始めた。また、工場が手狭で、繁忙期に供給不足が生じていたことも大きい」と話す。

 河西孝彦専務に、工程順に工場を案内していただいた。
 2階での乾燥・フライ・シーズニング工程後、中二階で計量、一階で包装、搬出と、きれいにラインが組まれている。
 現在は従来通り大型フライヤー1台で稼働しているが、もう1本フライヤーのラインを設置しており、需要増にも対応できる体制を整えている。計量・封入・包装からダンボール詰めまでフルオートメーションのラインも組んだ。

 また、金属探知機、X線、目視等で異物混入対策をしている。衛生管理では、入口にエアーシャワーの設置はもちろん、搬出口も二重式にし虫対策をする等々、徹底している。
 安全性を考え、生地の乾燥は、炭火から電気によるものしたが、じっくりと時間をかけることは変わらず、新鮮な植物油で揚げるなど、従来通りおいしさを追求している。

 石渡社長は、移転に際して「新工場竣工はスタート地点だと考えている。生産能力に余力ができ、可能性が広がった。主力の「横綱あられ」「ピリカレー」を大事にするが、海外等売り先の拡大、新商品の開発、以前なら対応しきれなかった得意先からの商品企画など、可能性を最大限に活かしあらゆることにチャレンジしていきたい」と抱負を話した。

天狗製菓株式会社
http://www.tenguseika.jp/